耐震性や寿命など、木の家についての素朴な疑問を分かりやすく解説します!
2×4(ツーバイフォー)、2×6(ツーバイシックス)とは、木材の規格の名称で、木口の厚さが2インチ、幅が4インチ・6インチであることから2×4材・2×6材などと呼ばれています。またこれらの規格化された木材と合板を用いて作られる枠組み壁工法のことを通称で2×4工法と呼んでいます。
■2×4材は2インチ×4インチではないの?
2×4といっても、2や4は未乾燥・製材前の寸法で、流通している乾燥・製材済の製材は一般的に38㎜×89㎜となります。同様に2×6材は38㎜×140㎜、2×10材は38㎜×235㎜となります。
▶ 在来工法と2×4(ツーバイフォー)工法の違い
- ・在来工法の仕組みと特徴
- ・2×4(ツーバイフォー)工法の仕組みと特徴
▶ 2×4(ツーバイフォー)工法の歴史
▶ 2×4(ツーバイフォー)と2×6(ツーバイシックス)
在来工法と2×4(ツーバイフォー)
工法の違い
在来工法とも呼ばれる木造軸組み構造は、柱や梁などの軸組みで支える工法です。地震や強風などの建物を揺らす力に対して、軸組みがひしゃげてしまわないように「筋交(すじか)い」と呼ばれる部材を斜めに入れて補強します。
樹齢が長く太い木から取られた良い材料を使い、腕の良い大工が熟練の技で木の癖や習性を活かすように組み上げていけば、強く長持ちする家ができます。工期が長いこと、職人の力量や使う材料によってバラつきが出ることが難点です。
通称2×4工法と呼ばれる枠組壁工法は、フレーム状に組まれた木材の骨組みに合板を打ちつけたものパネル化し、それらを壁・床・天井に使い六面体に組み合わせる「面」で支える工法です。地震や強風などの外力を“面”で受けとめ箱状の六面体で支えるため、一般的に頑丈で、耐震・耐火・気密・断熱等の性能も高いのが特徴です。
また、工期が在来工法に比べて短く、使用部材などが規定・標準化されている為、作業する職人によってバラつきが出にくいのもこの工法のメリットと言えるでしょう。日本では骨組みに2×4インチの木材を使う事が多いため、2×4工法と呼ばれています。しかし、床から施工していく為、雨の多い日本では構造部分や断熱材などが施工中に濡れやすいことと、大型の部材を使い、大量の釘を打って固定するため、施工に体力がいる事などが欠点とされています。
グランツーユーは工場内で家の大部分を作ります。そのため、家が風雨に長時間さらされることもなく、自動釘打ち機やクレーンなどの工場ならではの大型機械を使い、正確に施工することができます。
2×4(ツーバイフォー)工法の歴史
1830年代、北米の西部開拓の一拠点だったシカゴで、現在の2×4工法のルーツといえる「バルーンフレーム工法」が生み出されました。第二次大戦後アメリカの住宅事情は非常に悪化。360万戸ともいわれる住宅不足と極端な建設労働者不足の時代を背景に生み出されたのが現在日本でツーバイフォー工法と呼ばれている「プラットフォームフレーミング工法」。 日本では1974年建設省(現:国土交通省)が建築基準法に基づく一般工法、つまり普通に建てて良い家としてツーバイフォー(枠組壁工法)を認可。高度成長時の急速に膨れ上がった住宅需要に対する救世主的存在として導入されました。
2×4(ツーバイフォー)と2×6(ツーバイシックス)
2×4工法(枠組壁工法)は38㎜×89㎜の木材で構成されたたフレームに合板を打ちつけたパネルを壁として使いますが、壁内の寸法が89㎜と限られているため、断熱材が厚く入れられない事が難点でした。断熱性能を上げ最小限のエネルギーで快適に暮らす為には、壁をもっと厚くして断熱材を沢山入れる事がポイントとなります。壁や床の枠材を2×4材から2×6材(38㎜×140㎜)にする事で壁内の寸法は約1.6倍となります。
より厚い断熱材を入れることができるので、断熱性能を格段に向上させる事ができます。また壁や床を厚くすることで、断熱性能の他にも耐震性能や遮音性能も大きく向上させることができ、より快適に安心して暮らせる家になります。